うみがえるのしっぽ

数値計算屋さんの雑記,メモ.


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重力多体問題の基礎方程式

ニュートン力学における $N$ 体の質点 $\boldsymbol{x}{i}$ が重力相互作用で運動する方程式は以下で記述される.ただし $G$ は万有引力定数. $m{j}$ は質量. $\boldsymbol{r}{ij} = \boldsymbol{x}{j} - \boldsymbol{x}_{i}$ とする.

\[\frac{d^2 \boldsymbol{x}_{i}}{dt^2} = G \sum_{j(\neq i)}^{N} \frac{m_{j}}{||\boldsymbol{r}_{ij}||^3}\boldsymbol{r}_{ij}\]

SI単位系では数値が大きすぎたり小さすぎたりする.

無次元化した方程式

無次元化したパラメータを以下のように導入する.

$y=\dfrac{x}{x’}$, $s=\dfrac{t}{t’}$, $n=\dfrac{m}{m’}$.

かんたんな計算により

\[\frac{d^2 \boldsymbol{y}_{i}}{ds^2} = \frac{t'^{2} m'}{x'^{3}} G \sum_{j(\neq i)}^{N} \frac{n_{j}}{||\boldsymbol{y}_{j} - \boldsymbol{y}_{i}||^3} (\boldsymbol{y}_{j} - \boldsymbol{y}_{i})\]

ここで無次元量 $\dfrac{t’^{2} m’}{x’^{3}} G = 1$ となるように無次元化パラメータを取り,方程式を改めて書き直すと

\[\frac{d^2 \boldsymbol{x}_{i}}{dt^2} = \sum_{j(\neq i)}^{N} \frac{m_{j}}{||\boldsymbol{r}_{ij}||^3}\boldsymbol{r}_{ij}\]

となる.

太陽系の数値計算の場合は

\[t' = 2 \pi \ [\rm{year}]\] \[m'G = M_{☉} \ \ (1太陽質量)\] \[x' = 1\ [au] \ \ (天文単位)\]

この無次元化により惑星質量は太陽質量を1としたときの比であり,距離は天文単位.時間は $2 \pi$ で1年とした単位系としている.

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